人の金でプラモが欲しい

備忘録的なアレです

アズール 1/72 シュペルミステール

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意外とデカい

 

 

というわけでショウケンです。

今回はアズールのシュペルミステール B.2 '後期'を製作しました。

 

1/72でシュペルミステールと言えば古参のエアフィックスと2011年発売のAZモデルがありましたが、2019年に何と新キットが誕生しました。

 

そもそもシュペルミステールとは何ぞや?って話かもしれないのでざっくり解説。

 

まずダッソーはジェット黎明期にフランス初の国産ジェット戦闘機、ウーラガンを開発します。

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エレールから1/72が発売されています。

黎明期らしい顔付きに直線翼という堅実な設計。

 

 

そのウーラガンの主翼後退翼に変更したのがミステールです。

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アズールから1/72が出てます。

 

ミステールでも後期になると改修が進み、ウーラガンとは別物になっています。

黎明期らしい顔付きに今度は後退翼

F-86かな?

 

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そしてその名前を引き継ぎ、後継として誕生したのがシュペルミステールです。

欧州初の超音速戦闘機となりました。

 

シュペルとは?

綴りは「Super」、文字通りスーパーの意味です。

つまり"スーパーミステール"ということで…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?スーパー何ちゃら…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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そう、全てにおいてコレと良く似た機体なのです。

フランス版スーパーセイバーと言っても差し支えないでしょう。

 

ちなみにフランスはスーパーセイバーも同時期に運用していました。ややこしや。

 

 

 

そんなシュペルミステールですが本国フランスではさほど活躍できませんでした。

 

 

 

 

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ほぼ同時期に言わずと知れた傑作戦闘機、ミラージュIIIが誕生したのです。

 

ミラージュIIIについてはこちら↓

ホビーボス 1/48 ミラージュIIIC - 人の金でプラモが欲しい

 

米ソと同様に着実に進歩したシュペルミステールと、ダッソーの代名詞となるデルタ翼を備えたミラージュIIIの対比は、フランス航空史の一つの転機とも言えるのではないでしょうか(大げさ)

 

 

まぁこんな書き方をするとシュペルミステールが不憫ですが、戦場を移して活躍することが出来ました。

 

 

イスラエルです。

シュペルミステールイスラエルにのみ輸出されましたが、戦闘攻撃機としての活路を見出したのです。

 

第三次中東戦争の時点で既に旧式化していましたが、空対空、空対地ともに奮戦。

格上のMiG-21も撃墜したのです。

 

なんとそのまま第四次中東戦争にも参戦し、それなりに活躍しました。

 

第四次中東戦争終了後に生き残った機体はホンジュラスへ売却され、1993年まで運用されました。

 

 

ざっくりとか言いつつクッソ長いじゃないか(呆れ)

 

早速作っていきましょう。

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'後期'と書いてありますがバリエーションではありません。

試作機であるシュペルミステールB.1を経て量産されたのが、シュペルミステールB.2です。

派生型はなく運用されたのはB.2のみです。

ここでいう'後期'とは「運用後期の迷彩塗装」であり、同じく発売されている'初期'は「運用初期の銀塗装」のことです。つまり中身は同じ。

 

さてアズールと聞くと渋い顔をする方も多いと思います。

そもそもアズールって何よという方もいらっしゃるかと思いますので少し説明。また脱線か。

 

アズールとはメーカー名ではなくブランド名です。スペシャルホビー(旧MPM)がフランス系の商品を出す際に使うブランドがアズールなのです。

つまりスペホビ=アズール

 

一昔前のスペホビがアレなので当然アズールもアレですね。

 

しかし近年のスペホビは目覚ましい進化を遂げています。

特にミラージュF.1は個人的にも感動しましたね。

 

そんな状況でアズールブランドで発売されたのが今回のシュペルミステールです。事実上のスペホビ新キット。この時点で期待大。

 

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パーツ数は少なくカッチリとした仕上がり。

やや太めのくっきりモールドは個人的に好みです。

 

「モールドが太すぎるッピ!」なんて敬遠する方もいますが、塗ればイメージは変わるので決めつけないでいただきたいですね。

 

 

それはそれとして

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まず操縦席です。

ほぼ黒一色なので楽ですね。

メインコンソールはデカールがありますが、サイドは無いのでちょこんと白を乗せてます。

 

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続いてインテーク。

オーソドックスな上下貼り合わせですが、途中から上がありません。

というのも奥になればなるほど上は見えません(最終的に全く見えなくなりました)。

割り切った設計と言えるでしょう。

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エンジンの分割…普通だな!

先に塗装して機体に挟み込まなければいけませんが、これに関しては説明書に従ってください。僕はノズルを後付けしようとして失敗し、切開手術になりました。南無三。

 

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さてそれぞれ本体に入れます。

位置決めがちゃんとしてあるので、あるべきところに収まります。 

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重りの指示はありませんが、尻餅ほど悲しいことはないので入れます。

 

結果としてこれは大正解で、重り無しだと完成後に尻餅をつくかもしれません。

 

入れるに越したことはないので入れておきましょう。前脚の強度はありますので心配ご無用。

 

というわけで貼り合わせます。

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色々付いてますがお気になさらず。ちなみに主翼、尾翼とも綺麗に合います。

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キャノピーも無加工でしっかり合います。キャノピーが合うキットは優良キットの証。

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ただ、ヘッドレスト後方に付くC40は少し高さがあり干渉しますので、トップの方を削っておきました。

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また脱線しましたが本体の貼り合わせは良好です。

ただ、下面は結構隙間ができます。切開手術も原因の一端ではありますが…

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こういう時は極細のプラ棒を流し込み接着剤で溶かしながら押し込みます。後は通常の合わせ目消しで綺麗になります。

 

 

では塗装していきましょう。

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はい終わり。

Mr.カラーのベトナム迷彩です。指示通り。

 

続いてデカールです。

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カルトグラフの超高品質です。貼りやすいし発色も素晴らしい、文句のつけようがありません。

ありがとうカルトグラフ。

この世の全てのキットのデカールがカルトグラフになればいいのに(過激派)

 

 

そんでウォッシング兼スミ入れをして最終組み立て。

 

 

ただ最後に曲者が

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シュペルミステールのキャノピーの開き方がちょっと面白いので、是非開けたいなと思いましてね。

キットも開閉選択式です。

 

ただ開状態に固定するのが難しいんです。

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キャノピーに支柱を固定する溝があり、機体側にもダボ穴があるので差し込めばいいだけなんですが、これが激ムズ。

機体側のダボ穴とD48はタイトなのでなかなか綺麗にハマりません。

そしてキャノピーにD48を固定するんですが、穴ではなく溝なのでなかなか固定できないんですね。

 

 

やり方としては、まずC37は機体側に固定。次にD48の機体側のダボは切断し、キャノピーの溝にがっちり接着。乾燥後にキャノピーをC37に接着後、先端が細くなったD48を機体側ダボ穴に差し込む…

 

説明書に番号を振るとこんな感じです。

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30分格闘しました。

 

 

 

というわけで完成です。

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ええやん…(自画自賛)

 

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前が上がり気味になるんですね。

 

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後脚は斜めになります。

ダボが小さいので強度はちょっと心配ですが…

 

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汎用パイロット君(ハセガワ製)と比較。

イメージより大きいし背が高いんですね。

完成するとF-35ぐらいあります。

 

 

というわけでどうでしょうか。

一言で言えば「優良キット」です。他のシュペルミステールは組んでないんですが恐らくベストキットでしょう(無責任)

 

スペホビのミラージュF.1よりさらに組みやすくなっており、どんどん進化しているなというイメージです。

 

アズールというイメージは一旦置いといて、是非組んでほしい逸品です。自信を持ってオススメできます。

 

 

 

以上、アズール 1/72 シュペルミステール でした。

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